2018/12/16

第3回心つなぐ講座

12月15日総持寺いのち・愛・ゆめセンターにて、第3回心つなぐ講座が開催されました。



第3回ゲームたち



今回の参加者は、
地域活動支援センター施設長さん
高齢者介護施設スタッフさん
学習塾社員さん
という顔触れでした。


そして今回の特別講師のすねあーずさんに、 「カタンの開拓者たち」 との出会いによって、それまでの悩みがいかに軽減されていったかという体験談をしていただき、参加者にも実際にカタンを体験してもらいました。



第3回カタン



すねあーずさんと私達 CwO を繋いだのもこのゲームでした。私達の初プレイのゲームルール説明をして下さった方と、このような形で共に活動する事になるとは、出逢いの不思議を感じます。
何度もゲームルール説明をされているカタンでありながら、どうすれば初めての人に魅力が伝えられるのかを考えぬいて経験を積んで来られた様子が伝わってきました。



「その人らしさ」を発揮する場作りをしてきたCwOにとって大事なのは、「自分達の思いだけではない」という事に重きを置くところです。
「他者視点の獲得」はゲームなどのツールによってもたらされるのではなく、その人がそこに至るまでの道筋に思いを馳せ、悩みや苦しみ葛藤なども含めて自ら掴みとっていくものだと感じました。



グループワークでは、そうした参加者の思いを言葉に変えて分かち合う事を目的としています。



今回のテーマは、ゲームを実際に遊んだ感想と最近の悩みについて。
病気・障がいに関わらず、今社会全体を覆っている「無気力」が起こす様々な問題について。


支援者が当事者に向けて様々な投げかけをするのは押し付けになってはいないか?という話題になりました。


当事者の心がどうしても動かないのは「やりたい事」が見つからないという漠然とした不安の中にいるためではないか。
それは、自分でしか見つけられず、生涯探し続けるもの。
たとえ寝たきりの生活で窓の外の景色を眺めている毎日であったとしても、空の色は毎日違う事に自ら気付くような事が大切なのでは?と話しました。


他者からみてどんなに小さな自発性であったとしても、その人のあるがままを受け入れ、待つという事も大切なのではないかという話しになりました。
「待つ」という事は 「信じる」という事。
その人が自ら立ち上がるのを信じるというのは、途方もなく心のエネルギーが必要な事。
でも、その待っている時間を、自分自身を大切にする時間にすれば良いかもしれない。
ボードゲームに夢中になるもよし、人形劇や料理に没頭するのもよし。 そうやって自らの心を守りながら、共に生きる事が出来れば良いではないかと話し合いました。


ゲームで遊んだ感想は、悩みの淵に嵌った時、瞬間的にその悩みを断ち切るような感覚があり、その時だけは現実から離れる事が出来る事を実感していただけたようでした。


第3回ホワイトボード
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というわけで、グループワークの後はもうひと遊び。

共に今を楽しみましょう!

「ボブジテン」

「イチゴリラ」

「ガイスター」

「JISHAKU」

「ドブル」



第3回ガイスター



会場に笑い声が響きます。


「心つなぐ講座」の原文を書き終えて1年後、無事3回構成の講座スタイルを完成させる事ができ、本当に感無量です。
共感し、応援してくださった皆様方に深い感謝の気持ちと、今年最後の主催イベントがこの講座であった事が来年以降も続く人との縁を感じながら終了させていただきました。


今年もあと僅かです。

途切れることのない「今」を楽しみながら生きていきましょう!
2018/09/16

第2回心つなぐ講座

薄曇りの9月の朝。
総持寺いのち・愛・ゆめセンターにて、「第2回心つなぐ講座」を開催しました。

参加者は自立支援事業所や青少年居場所事業スタッフ(元教員)、ボードゲームの事をもっと勉強したいという学生さん、障がい者就労支援事業運営経験者などの顔ぶれで行われました。

今回の講義テーマは 「子育てとボードゲーム」 でした。

Clockwise Osaka(CwO)の考える「子育てとボードゲーム」には、育児書や教科書に書いてあることは出てきません。

純粋に子どもと関わった経験の中で感じたことをベースに、教育目的としてのボードゲームとの活用よりも、「大人と子どもが一緒に楽しむツール」という事が大切と謳った内容です。

人と人がお互いに認め合い、「繋がる力」を発揮することが必要です。

大人のコミュニティが安心できるものでなければ、子ども達は不安で社会に飛び立つことが出来ません。

まずは、私達大人が元気にならないと・・・、ですね!!



CwOの講義のあとは、今回ボードゲーム界からスペシャルゲストNさんによる 「楽しいおもちゃの選び方講座」 の初講演です。

参加者への問いかけ「あなたは何故遊びますか?」

気分転換、夢中になる、元気になる、新しい発見、現実逃避、自己表現、などなど・・・、参加者の声は様々ですが、一番シンプルな答えは「楽しいから!」楽しくなければ遊ぶ意味はないです。
でも、そんな一見当たり前と感じることさえ忘れてしまうほど、私達の日々は忙殺されています。

Nさんの講座はそんな大人たちの心にストレートに響きました。



次は 「ボードゲーム実践タイム」 です。皆さん、遊びましょう~。

初心者のボードゲーム初体験にお勧めなのは・・・?



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[ グラグラの箱舟の上に動物たちを乗せよう。「ノアの箱舟」 ]



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[ 同じ手札を持つもう1人と鮭アクション。「ハッピーサーモン」 ]



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[ デコボコのキャンプのピースを上手く並べよう。「クレイジーキャンプパズル」 ]



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[ あの色のハチはどこへ隠れたかな?「ブンブンかくれんぼ」 ]



遊んで、笑って、仲良くなって。次は 「グループワーク」 スタートです。

「ここまでの感想・質問など」「日頃の悩み」です。

* 今回も楽しく遊べた!上手に遊びの世界へと導いてくれた。遊びながらその人の人となりが見えてくる。

*「人はなぜ遊ぶの?」という問いかけが新鮮だった。

* 精神疾患は中途障がいであるため、子ども時代の話などが事業所の利用者とのコミュニケーションにいいと思う

という現場の支援者の声から病気、障がいについての話に発展していきました。



<先天的発達障がいと中途障がいについて>

先天的発達障がい・・・生まれつき発達障がいを持っている場合、幼少期より他者とのコミュニケーションが上手くいかなかった経験があり、心の奥深い部分が傷ついているケースが多くみられる。

中途障がい・・・何らかの外的要素によってストレス過多で障がいに至る。幼少期には楽しかった思いがあるが、発症中の期間の記憶がごっそり抜けていることが多くみられる。

いずれにせよ、人とのコミュニケーションに障がいが壁になることがあり、これ以上傷ついては生きていけない所までくると心を閉ざさざるを得なくなります。

それは、私達障がい当事者以外に共感できる存在はないことを意味していると思います。



でも、その苦しさをひと時忘れさせてくれる、悩みの渦から救ってくれたもの・・・それがボードゲームでした。

時には冒険者、時には大富豪。世界中を旅することもゲームの中では可能です。そしてその時間私達は、その世界に心を守られるのです。

だから、ボードゲームを愛する人はみんなゲームをとても大切にします。自分達の心を守る大切な居場所だからです。



この夏は地震や台風などの災害で、普段の生活がざわざわして落ち着かなかったでしょう。

被災地の状況を伝える報道の在り方。避難所の安全性など日ごろ考えることがないことを考える機会となりました。

ライフラインを閉ざされた中で不安で一杯だった被災者の間でボードゲームがひと時心を和ませてくれたという話を聞くと、昨今TVなどでも話題になっているこの業界ではありますが、本当に必要としている場所や人の「心のよりどころ」になるものであるという情報を伝えていくのが、私達にできることではないでしょうか?



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そんな話が出来た第2回心つなぐ講座もあっという間に時間が過ぎて・・・。

最後の「もうひと遊び」は全員で リズムゲームの 「We Will Rock You」 を手拍子で明るく締めました!

主催者が全然リズムに乗れてないという結果(笑)でも楽しかったです。

ありがとうございました。

第3回心つなぐ講座は12月15日を予定しています。



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2018/07/29

第1回心つなぐ講座

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連日の酷暑で熱中症に注意が必要な7月末、第1回 「心つなぐ講座」 が開催されました。

この講座は自立支援事業所や青少年居場所事業の現場スタッフさんを対象に、ボードゲームを用いたコミュ二ケーションを現場でどう生かしていくか、日頃の悩みや情報交流の場として企画されました。

原案を書き始めたのが2017年10月頃で、実施するのに10ヶ月もかかり、地震などの影響も加わってなかなか実現出来ませんでした。

参加者は地域活動支援センター施設長のMさんと、会場である総持寺いのち・愛・ゆめセンター職員のKさんのお2人でした。

参加者が揃うまでの間、 「キャプテン・リノ」 がお出迎えです。

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揃ったところで、講義 スタート。

第1回の講義はClockwise Osaka(CwO)の成り立ちや活動理念、社会問題になっている様々なハラスメントについて、どのように考えているか。
その問題の裏にある孤独感に向けてボードゲームが解決手段のひとつであることなどを中心とした内容でした。

自己紹介も含めて約30分程お話したのち ゲーム実践 です。

初心者鉄板 「ブロックス」 です。

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このゲームは、私達が一番リピートして遊んだゲームです。
4色のブロックが目に優しく、少し体調が良くないなーと思う時に静かに遊ぶと少しずつ気分が上がってくるのを感じます。

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脳科学の分野では前頭葉の血流が良くなるというお話を聞く事もあり、遊びながらなるほどそんな感じがするなぁと思うのです。

参加者のお2人も日頃の事は忘れてゲームに没頭されていました。

「ハゲタカのえじき」

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盛り上がり系の代表的な作品ですね。
「あ、これは入札するのね?」とお話しながらワイワイ遊べました。

休憩を挟んで グループワーク です。

テーマは
(1)ゲームの感想
(2)日頃の活動の中での悩み
(3)私たちの活動への印象
の3つです。

(1)遊んでみた感想は「楽しかった!ブロックス欲しいです!」や「初対面の人なのにすぐ打ち解けられる。 これなら色々な場面でも活用出来そう!」と 大好評でした。

(2)日頃の悩みはやはり、当事者とのコミュニケーションの難しさを中心に、発達障がいなどの個々の特性にどうアプローチしていくか?
精神疾患当事者との関わりの中で、その人に寄り添いながらも社会のルールをいかにして伝えていけば良いのか?など具体的な事例を交えながら話し込む時間になりました。

(3)この活動への印象は、入念に企画された活動であり、準備期間を含め大変な苦労があったと思うが、「自分達でやってみよう」という主体性がある事を感じる。

とお話して下さいました。

そうです。

CwOは精神疾患当事者が0から始めた活動です。
常に体調に気を配りながら、話し合いを入念に、一歩一歩積み重ねてきました。
その中では、意見がすれ違う事や、上手く進まない時もあります。

講義でも話をしたように、何よりも難しいのが、コミュニケーションです。
しかも病気というハードルが常にあるため何か一つの事を決めるだけでも、大きなエネルギーが必要となります。

でも、そうして命を削りながら続けて行こうとするのは、日頃社会の支援を受けながら暮らしている私達が、「支援されるだけの存在ではない」 という事を伝えたいから。

今の社会のシステムでは、当事者は心を閉ざさざる得ません。
狭くて苦しい選択肢の中でもがく私達のありのままのメッセージを「支援者」に届けたい。
そんな思いが今の「自分達にしか出来ない活動」を模索する原動力となっています。

結局、1時間半のグループワークは大変内容の濃いものとなり予想以上の深まりを感じました。
「今日はじめて会った人と、こんな話ができるなんて・・・」とつぶやく参加者。
それは、各々が日々仕事や生活に真摯に向き合っている人同士の出会いの瞬間です。

ボードゲームはその人のありのままを引き出す魔法のツールです。
その事を感じて頂けたことが私達の喜びであり、そんな出会いの場に立ち会える事ができるたびに「やって良かった。」という言いようのない幸福感を感じています。

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最後のもうひと遊びでは 「HANDS」 でパッと明るく!

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元気になって、また現場に還っていけますようにと願いを込めて。

次回「心つなぐ講座」の講義テーマは「子育てとボードゲーム」。
9月15日を予定しています。